私たちの社会には、さまざまなバウンダリー(境界)が存在します。国境や土地の境界など物理的なものから、心理的、社会的、文化的なものまで多岐にわたり、私たちの行動、思考、価値観を形成する輪郭になります。今日の物理的・社会的な境界はグローバル化やテクノロジーの進化によって様変わりしていますが、その一方で新たな分断や排除を生み出しています。
こうした現代社会において、アーティストは作品や表現活動を通じアイデンティティ、文化、ジェンダー、物理的空間や時間など、社会において概念化された境界を軽やかに超越し、多様な価値観が交差する場を創出しています。
「ノー・バウンダリーズ」展と題した本展覧会では、国立国際美術館が所蔵する20 余名の国内外で活躍する現代美術作家による作品を通して、現代社会におけるさまざまな「境界」をテーマに、私たちの日常や価値観がいかに形成されているのかを可視化するとともに、私たちが「境界」と呼ぶ既存の枠組みを解体し、新たな視座の提示を試みます。展覧会を通して、鑑賞者が既成概念を超え、多様性や共生の価値を再認識する機会となることを目指します。
出品作家 ※変更となる場合があります
クリスチャン・ボルタンスキー、フェリックス・ゴンザレス=トレス、廣直高、鎌田友介、マイク・ケリー、キム・ボム、松井智惠、三島喜美代、ミヤギフトシ、森村泰昌、アリン・ルンジャーン、カリン・ザンダー、シンディ・シャーマン、田島美加、田中功起、ヴォルフガング・ティルマンス、ヤン・ヴォー、エヴェリン・タオチェン・ワン、
ミン・ウォン、山城知佳子、やなぎみわ
開催日時・観覧方法
〈会期〉
2025年2月22日(土)– 2025年6月1日(日)
〈開催時間〉
10:00─17:00 ※金曜・土曜は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)
〈休館日〉
月曜日(ただし2 月24 日、5 月5 日は開館)、2 月25 日(火)、5 月7 日(水)
〈主催〉
国立国際美術館
〈協賛〉
公益財団法人ダイキン工業現代美術振興財団
〈観覧料〉
一般1,200円(1,000円) 大学生700円(600円)
※( )内は20名以上の団体料金および夜間割引料金(対象時間:金曜・土曜の17:00 – 20:00)
※高校生以下・18歳未満無料(要証明)
※心身に障がいのある方とその付添者1名は無料(要証明)
※本料金で、同時開催のコレクション展もご覧いただけます