私たちは今、常態化した非常事態を生きています。
理不尽な攻撃や突然のクーデター、地震、洪水、山火事などの自然災害によって、多くの人々が住む場所を失い、強制的な移住を余儀なくされています。未知のウイルスが突如私たちの生命を脅かした経験は記憶に新しく、それによる政治的混乱、人間関係の分断、日常の喪失は、今なお日々の暮らしに影を落としています。
生成AIなど人工知能を含むテクノロジーが飛躍的に発達し、私たちが目にするイメージや情報の真正性の判断は、時に極めて困難になりました。さらに、情報の流通が複雑なアルゴリズムに支配され、サイバー空間での攻撃がいよいよ本格化したこの超高度情報化社会では、誰もが生の根底に不安を抱き、焦燥感や拠りどころのなさを抱えています。
こうした「非常の常」の時代を、私たちはどのように生きることができるのでしょうか。本展では、8名の作家の表現を通じて、時代を見つめ、想像力を膨らませ、明日を生きる希望を探ります。
出品作家 ※変更となる場合があります
シプリアン・ガイヤール(1980年生まれ、ドイツ/フランス拠点)Cyprien Gaillard
潘逸舟(1987年生まれ、日本拠点)Ishu Han
クゥワイ・サムナン(1982年生まれ、カンボジア拠点)Khvay Samnang
キム・アヨン(1979年生まれ、韓国拠点)Ayoung Kim
リー・キット(1978年生まれ、台湾拠点)Lee Kit
高橋喜代史(1974年生まれ、日本拠点)Kiyoshi Takahashi
米田知子(1965年生まれ、イギリス拠点)Tomoko Yoneda
袁廣鳴(ユェン・グァンミン)(1965年生まれ、台湾拠点) Yuan Goang-Ming
開催日時・観覧方法
〈会期〉
2025年6月28日(土)– 2025年10月5日(日)
〈開催時間〉
10:00─17:00 ※金曜・土曜は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)
〈休館日〉
月曜日(ただし7月21日、8月11日、9月15日は開館)、7月22日、8月12日、9月16日
〈主催〉
国立国際美術館
〈協賛〉
公益財団法人ダイキン工業現代美術振興財団
〈助成〉
一般財団法人安藤忠雄文化財団
〈観覧料〉
一般1,500円(1,300円)大学生900円(800円)
※( )内は20名以上の団体料金および夜間割引料金(対象時間:金曜・土曜の17:00 – 20:00)
※高校生以下・18歳未満無料(要証明)
※心身に障がいのある方とその付添者1名は無料(要証明)
※本料金で、同時開催のコレクション展もご覧いただけます