2021年10月12日(火)
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2022年01月16日(日)

特別展 ボイス+パレルモ

右:ヨーゼフ・ボイス《直接民主制の為のバラ》1973年 左:ブリンキー・パレルモ《無題》1974年 gigei10

ヨーゼフ・ボイス(1921-86)とブリンキー・パレルモ(1943-77)。ともにドイツで生まれ、かつ師弟関係にもあった彫刻家と画家です。「ほんとうの資本とは人の持つ創造性である」——そう語るボイスは、社会を一個の彫刻とみなし、芸術による社会変革を夢見ていました。いっぽう早世の画家パレルモは、およそ10年という短い制作期間のなかで、絵画の条件それ自体をさまざまに問い直していきます。一見したところ似ても似つかない作品を手がけていた二人。しかし彼らの仕事を併置してみれば、そこにはある共通した理念が浮かび上がってくるでしょう。
本展覧会は、日本で約10年ぶりとなるボイス展であり、また国立美術館では初めてのパレルモ展です。従来、その思想にばかり焦点が当てられがちだったボイスですが、本展覧会では1960年代の最重要作品である《ユーラシアの杖》をはじめ、脂肪やフェルトを用いた作品、「アクション」の映像やドローイングなど、その芸術実践にあらためて着目します。また、パレルモの手がけるささやかで抽象的な作品群は、絵画の構成要素を再構築しながら、その色彩と形態によって、私たちの認識に静かな揺らぎをもたらしてくれるはずです。ボイス自身、パレルモこそが自分に最も近い表現者であると認めていました。
ボイスとパレルモは、芸術を生の営みへと引き戻そうとした点でよく似ています。それぞれの造形から確認される特徴、また両者の交わりや重なりをとおして問われるのは、芸術の潜勢力に他なりません。本展覧会が、芸術と社会の関係について考察し、芸術とは何でありえるのかと問う機会になることを願います。

開館時間・料金等

〈開館時間〉

10:00 – 17:00、金曜・土曜は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで

〈休館日〉

月曜日(ただし、12月27日(月)-1月3日(月)は休館、1月10日(月・祝)は開館し、1月11日(火)は休館)

〈料金〉

一般:1200円(1000円)、大学生:700円(600円)
※( )内は20名以上の団体料金および夜間割引料金(対象時間:金曜・土曜の17:00-20:00)
※高校生以下・18歳未満無料(要証明)
※心身に障がいのある方とその付添者1名無料(要証明)
※本料金で、同時開催のコレクション展もご覧いただけます。

〈その他〉

会期中に一部展示替えをします
前期:11月28日(日)まで
後期:11月30日(火)から

<新型コロナウイルス感染症拡大防止のためご来館のお客様へのお願い>

〇入館時に体温計による体温測定を実施いたします。
37.5°C以上の発熱が確認された場合、入館をお断りいたします。
〇以下のお客様につきましては、入館をご遠慮ください。
*発熱や咳、くしゃみ、鼻水などの風邪の症状がある方。
*体調がすぐれない方。
*過去2週間以内に発熱や風邪の症状等で受診や服薬等をした方。
*感染拡大している地域や国への渡航歴が14日以内にある方。
〇こまめな手洗い・うがい、手の消毒にご協力をお願いいたします。
〇必ずマスクを着用するようお願いいたします。
また、お客様ご自身におかれましても感染予防対策をお願いいたします。
〇飛沫予防のため、会場内での会話等は極力お控えいただきますようお願いいたします。
〇他のお客様と1.5メートル程度を目安に十分な間隔を保ってご観覧ください。
〇展示室内等で激しく咳き込まれる等、風邪のような症状のある方には、
スタッフがお声がけし、ご退出をお願いする場合がございます。
〇館内で(ご観覧中に)体調が悪くなられた場合は、お近くのスタッフまでお申し出ください。