香雪美術館には、現在約50振の刀剣が所蔵されています。コレクションの礎を築いた朝日新聞社創業者・村山龍平(1850-1933)は、武士であった父の影響から刀剣に強い関心を持ち、若くして収集を始めました。その数は、多い時には800振にものぼったといいます。
美術品を収集する際、時には識者のアドバイスを得た村山ですが、刀剣については他人に頼らず、自らの審美眼を貫きました。そのコレクションは、鎌倉時代から室町時代までの古刀(ことう)が多く、質実な強さをもつ直刃(すぐは)を基調とした刃文を好んだことがうかがえます。また、全国津々浦々の産地を網羅しており、研究熱心な姿勢が垣間見えます。
本展では、村山が愛蔵した刀剣と、刀剣の外装である拵(こしらえ)、拵を飾る刀装具(とうそうぐ)も併せて展示します。刀剣の変化に富む鉄のきらめき、拵の個性的で華やかな装飾、刀装具の緻密で多彩なデザイン、それぞれの「美」を感じていただけると幸いです。
開催日時・観覧方法
〈開催期間〉
2024年1月6日(土)~3月17日(日)
〈休館日〉
月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
〈開館時間〉
10時~17時(入館は16時30分まで)
※2024年1月25日(木)、2月22日(木)、3月14日(木)は10時~19時30分(入館は19時まで)
〈料金〉
一般 1,200(1,000)円、高大生 700(500)円、小中生 400(200)円
※( )内は前売り(一般のみ)・20名以上の団体料金
【割引サービス】
・本人と同伴一名
朝日友の会(200円引き)、障がい者手帳(半額)
・本人のみ
藪内燕庵維持会(200円引き)、フェスティバルホール友の会(200円引き)