「美術家が考える中之島の水辺の使い方」

島袋道浩(アーティスト)


これまで国内外の美術館や芸術祭で、海や川、水にまつわる作品を多数発表してきたアーティスト・島袋道浩氏は、中之島の水辺を中心にリサーチを行いました。船でのリサーチや船会社、水辺協議会への取材を通じて、アートエリアB1の護岸から対岸にある北浜テラスに向かうスワンボートを使った「渡し船」のアイデアを構想。実際にスワンボートを借りて実験を試みました。また、中之島周辺の水辺の活動のリサーチのために、実践者をゲストに呼んだトークを開催しました。


撮影:衣笠名津美

2018-2019年リサーチスケジュール
10/15 船で中之島を一周、観光船運営者・スワンボート所有者・水辺の
    町再生プロジェクト・末村氏へヒアリング
10/16 船で大阪の川や海沿いをリサーチ、ふれあいの水辺などをリサーチ
11/17 北浜テラスをリサーチ
11/13 中之島公園、ローズポート視察、事前打合せなど
11/14 土佐堀川でスワンボートでの渡し船が可能かを実験および検証
11/15 実験の結果を意見交換、水辺の活動調査 
1/22  水辺の活動実践者とのトークを通じて中之島の水辺の活動をリサーチ
1/23  大阪市中央卸売市場を調査

撮影:衣笠名津美

●今後の展開の可能性
北浜水辺協議会との協議を続けながら、来年度以降に1週間程度の短期間で渡し船プロジェクトを実現させていくことを検討していきます。


●公開プログラム
ラボカフェスペシャル featuring クリエイティブ・アイランド・ラボ 中之島 06
中之島リサーチプログラム:島袋道浩「中之島の水辺の使い方」

島袋氏が、自身のこれまでの水や川、海などにまつわる作品を紹介した後、中之島の水辺の活動に携わってこられた様々な立場の方々をゲストに迎え、水辺の楽しみ方や活用法について語り合いました。
日時:2019年1月22日(火)19:00−21:00 会場:アートエリアB1 参加費:無料
ゲスト:島袋道浩(アーティスト)、岩田尚樹(NPO法人もうひとつの旅クラブ ご来光カフェ担当理事)、大江幸路(大阪シティクルーズ推進協議会 事務局長)、出﨑栄三(北浜水辺協議会 理事長)、吉田公司(一本松海運株式会社営業部 課長)
カフェマスター:木ノ下智恵子(アートエリアB1運営委員)


島袋道浩 Michihiro Shimabuku

1969年神戸市生まれ。那覇市在住。1990年代初頭より世界中の多くの場所を旅しながら、そこに生きる人々や動物の生き方やコミュニケーションに関する作品を、インスタレーションやパフォーマンス、映像、写真、ドローイングなど様々なメディアで制作している。船の旅を物語として記した《日本の船旅》(2001)、ジャガイモが水の中を泳いで魚と出会う《シマブクのフィッシュ・アンド・チップス》(2006)、島の浜に落ちている流木をそこを訪れた人と起こしていく《起こす》(2017)など、海や川、水にまつわる作品も多数。ヴェネチア・ビエンナーレ(2003、2017)、シャルジャ・ビエンナーレ(2013)、リヨン・ビエンナーレ(2017)など多くの国際展に参加。近年の主な個展に「島袋道浩:能登」(金沢21世紀美術館、2013)、「タコへ、サルへ、そして人間へ」(イヴリー現代アートセンター、2018)などがある。
http://www.shimabuku.net/